ザリガニ飼育方法

子どもがザリガニを捕まえてきたけれど、ちゃんと飼育し続けられるかわからないし、場所もないから、あまり本格的な飼育セットは買えない・・・という理由で、まずは手軽に100円ショップで買える範囲内で飼育しようとする方もいらっしゃると思います。そんな我が家みたいなご家庭でもザリガニを長生きさせる方法について書きます。

ザリガニ飼育のポイントは水中酸素濃度維持と隔離

ザリガニ飼育で最も重要なことは、水をきれいに保つこと、だと思います。水が汚れて酸欠になると死んでしまいます。

うちでは酸素ポンプを使わずに飼育箱にカルキが抜けた水と砂利と数センチサイズの石を入れただけの環境で飼育しています。こんなしょぼい飼育セットしか用意してやれなくても水の交換をさぼらなければザリガニは長生きしてくれます。

うちでは2リットル入りのミネラルウォーターの空きペットボトルに水道水を入れたものを非常用に複数保管しているので、それらのうち古いものからザリガニ飼育用の水として使っていくようにしています。

ザリガニが横向きに眠っているように見えるときがあります。近づいても起きないときは本当に眠っているときだそうですが、起きているのに横向きに寝ているときは酸欠気味のときの可能性が高いです。水中の酸素が足りないから横向きになって酸素濃度の高い水表面にエラを向けて必死で呼吸しているということらしいです(なお、寝るときは横向きが標準のようです)。このようなときや、水が臭うようなら必ず水を交換したほうが良いでしょう。

餌のやりすぎで餌があまると水質がすぐに悪くなるので、餌のやり過ぎにも注意が必要です。

水を入れ過ぎると、上記の非常時&就寝時の横向き呼吸が出来なくなるので、横向き呼吸ができる高さに水位を保つことも重要です。砂利に加えて数センチサイズの石も入れてあるのは万一飼い主による水位の調整が下手でもザリガニが石に乗るなどしてエラの位置を調整できるようにするためです。

次に(?)重要なのは、というか、五体満足で育てたい&共食いを避けたい場合は、1匹ずつ隔離して飼うことです。ザリガニを増やしたい場合は、これらのリスクを承知でメスとオスとを所定期間同じ飼育箱で飼うことになるわけですが、うちでは挑戦したことがありません。

2016年に公園(ザリガニ釣り&持ち帰りは自由な場所)で釣ってきたザリガニ3匹のうち2匹は大きく育ち最長で4年強生きました。

最初に死んでしまった1匹は3センチぐらいの小さい子ザリガニでした。はじめは飼育方法をあまり調べずに3匹を一緒に同じ飼育箱に入れていたので、他の2匹のうちのいずれかまたは両方に共食いされてしまいました・・・(懺悔)。その2匹も、食べられてしまった子ザリガニよりは大きかったですが、まだ若い小さ目のザリガニ達でした。彼らは大きく育ったのですが、片方は3年たったところで死んでしまい、もう片方は4年強生きて、つい最近(2020年11月に)死んでしまいました。常にじっとしてうずくまっていたり、水交換の際にも自力では動けない状態になりつつあったたので老衰だったのかもしれません。飼育されているザリガニの寿命は3~5年らしいので、一応2匹とも天寿を全うしたと言えるかもしれません。

餌は市販のザリガニ用の餌のみ。

以前はペットショップで買ったアナカリスという水草も入れてやっていましたが、農薬で死んでしまうことがあるという情報もあったので、最近では省略しています。

アナカリスもベランダなど日の当たるところで水に入れて放置しておけば勝手にどんどん増えるそうなのですが、ボウフラがわいたら困るので、なかなかそこまではできませんでした。

ペットショップの人いわく、動物性の餌(市販の餌)だけでなく、水草(人間でいう野菜?)も与えた方が栄養バランス的には良いそうです。

ザリガニ飼育で驚いたこと

最初の1匹が食べられた後に残った2匹がメスとオスだったらメスが卵を産むかもしれないし、ということもあって、2匹を引き続き同じ飼育箱に入れていたことがありました。そうしたら、荒っぽい性格のザリガニA(アタックのA)が穏やかなザリガニD(ディフェンスのD)を攻撃してハサミの片方を切断してしまったんです。あちゃ~。すぐさま互いから隔離して、それ以来、別々の飼育箱で飼育していたのですが、ある日ザリガニDが脱皮すると小さな新しいハサミが生えてきているではないですか!その凄い再生能力にビックリ。そして脱皮を繰り返すうちに元のハサミとほぼ変わらないぐらいの大きさまで回復してしまったのです。この復活までに何か月かはかかりましたが、ザリガニDがまだ若く数か月に1回のハイペースで脱皮していた時期だったのでちゃんと再生できたのかもしれません。

残念ながらこのザリガニDが3年間の飼育を経て死んでしまったのですが。亡くなる数か月前からメダカのような白っぽいオレンジ色になり、大人なのに脱皮をするようになり、脱皮後も白っぽいままで心配はしていたのですが、白っぽくなってから2回目の脱皮の後に死んでしまいました。

ザリガニAはさらに長生きして4年強生きて、特に見た目の変化はなく、動きが鈍くなってきたな、という状態が続いた後に亡くなってしまったので、もしかするとザリガニDは実は病死でザリガニAが老衰だったのかもしれません・・・。

4年強ザリガニと暮らしてきたので全員いなくなると寂しいですね・・・。

もう1つ驚いた、というか知らなかったのは、ザリガニは脱皮をすると、その抜け殻を自分で食べる、ということ。カルシウムを補給するためにも必須らしいです。脱皮前後は殻がやわらかくて無防備な状態なのでなるべく刺激を与えないこと、とか、抜け殻を食べ切るまでは餌を与えないこと、とか、そんなこともザリガニを飼育することで学びました。

さらにもう1つ驚いたのは、ザリガニの脚力(ハサミ力?)です。当時使っていた飼育箱は100円ショップで買える高さ10数センチぐらいの最小サイズの飼育箱だったのですが、ある日、餌をやった後の蓋の締め方がいいかげんだったらしく、脱走事件が起きてしまいました。

夫が朝トイレに行ったらザリガニがトイレの個室内にいてビックリして大騒ぎに。

無事につかまえて飼育箱に戻すことができましたが、水のニオイをかぎ分けてトイレから脱出しようとしたんですかね。ニモみたいですよね(笑)。今思えばトイレのドアの下に隙間があり単に暗くて涼しい場所だったから逃げ込んだだけだったのかもしれませんが当時は「野生の勘ってすごいな?!」と感嘆。そして、結構な高さを乗り越えてしまうものだな~と。

それからは、もう少し大きいサイズの飼育箱を使いつつ念のため餌をやった後はキッチリ蓋を閉めるようにしていました。

息子の小学校のクラスでもザリガニを飼っていたそうですが、飼育箱に蓋をせずにいたら、ザリガニが脱走してしまい、そのザリガニはいまだに行方不明だそうです。そのうちひからびたザリガニがどこかから出てくるのだとは思いますが・・・。それとも学校だとトイレも手洗い場もたくさんあるのでニモのように下水を通じて脱走に成功しているかもしれませんが?!同じ飼育箱に2匹以上入れていてハサミ無しザリガニが大発生など、他にも色々な失敗を経て大分数が減ってしまったそうですが、そのおかげで(?)卵から赤ちゃんがかえったこともあって、息子が「かわいいよ」と教えてくれたこともありました。息子が「かわいいよ」と言うのを聞いたのはこれが初めてだったのでなんだか嬉しかったです。

ザリガニ飼育を含め生き物を飼うことは学びでもある

飼われている生き物からしたらいい迷惑だとは思うのですが、ペットらしいペットを飼えなくても(地味な生き物であっても)生き物を飼っていると、色々な発見があり、面白いです。子どもはほとんど世話をしませんが(^^;)それでも命の大切さ、はかなさ、強さ、など色々なことを学んでいるのではないかな、と期待しています。

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