美容室に定期的に行けていた時代はヘナで白髪を染めてもらっていたが、新型コロナウィルスが流行し首を傷めてしまっている現在では自宅で比較的簡単にできる肌に優しい白髪染めを利用している。いずれもそれ単独では髪の色を明るくすることはできないカラーリングであるが、白髪染めには十分である。これまでに色々な種類のものを試してきたので、本記事では敏感肌の私が試してみたことがあるナチュラル系の白髪染めで比較的良かったものを紹介したい。
なお、自分でカラーリングをする場合、浴室の床に湯垢が付いていると湯垢に色素が残りやすいため、この着色が気になる場合は床の掃除が必要になるだろう。また、いずれのカラーも髪が濡れると色落ちする性質があるため、濡れた髪で白っぽい衣類が汚れたり、洗髪後に使うバスタオルに色が付くことも覚悟の上で行う必要がある。この肌に優しいカラーリングによる色移りは勿論美容室でしてもらっても自分で行っても同じく起こることである。
一番のおすすめはヘナカラー
私が一番おすすめする肌に優しいヘアカラーはヘナカラーである。
ヘナは、ミソハギ科の植物でインドでは古くから薬草として親しまれている。一般的にはヘナの葉の粉末100%のものでなくても、これを配合したヘアカラーも「ヘナ」とか「ヘナカラー」と呼ばれているらしい。
ヘナカラーにお湯を足しペースト状にしたものを髪に塗布すると、ヘナの色素が髪のキューティクルのすき間から浸透し、ケラチン(タンパク質)に絡みつくことで髪が染まるとのこと。
ヘナの葉の粉末のみを配合のものだと白髪はオレンジ色にしか染まらないが、別の色素を含む原料を加えることで濃い色に染まるようにすることもできる。この原料が天然のインディゴ(藍)などであれば良いが、化学色素(ジアミン系染料、塩基性染料、タール色素など)が使われている場合もあるので敏感肌の方は特に要注意。
以前安いことを理由にヘナカラー専門店でヘナカラーをしてもらったら、化学色素の入ったヘナカラーを使われてしまい、しかもカラーのペーストがやたら水っぽかったので、染料をケチっているのかな、と思って幻滅したことがある。当然、染まりも悪くそこには二度と行っていない。
個人的には美容室でのヘナカラーならヘナカラー単独でも少なくとも6000円程度はかかると思っていた方が良いと思う。
敏感肌の方が美容室でヘナカラーを試す場合は、天然成分のみを用いたヘナカラーを使っているかや、パッチテストをしてくれるか、などを念のため確認してから予約した方が良いだろう。
ヘナの魅力は根元まできれいに染まり易く、色持ちも比較的良く、トリートメント効果もあることだと思っている。実際に私もヘナカラーをしてもらった後は、髪がツヤツヤになり天使の輪っかができるぐらいである。
唯一の欠点は、独特のにおいがあること。施術中も自分の周囲にヘナのにおいが漂っているのがわかるし、ヘナカラーをした後は数日ほんのりヘナのにおいを自分で感知することができる。そのにおいは私は「ヨモギの匂い」と思っていて、そんなに気にならないものなのだが、人によっては気になる「臭い」となるかもしれない。
染まりが良い、ということは、自宅の浴室の床などに色がより残りやすいということでもあり、私は自宅ではヘナカラーをまだ試したことがない。粉を自分でお湯で溶く作業が必要なため、手間が余分にかかるし、粉が飛び散ることもあるというのもその理由である。
薬局やネット通販でもヘナカラーは買えるので、自宅で試してみることも可能だ。パルシステムで注文できるヘナカラーも評判が良いらしいので、お試し用の1回分だけを購入してみたが、まだ試していないので、いつか試すことができたらまた本記事に感想を書きたい。
フラガール カラートリートメント
毛染め用のブラシを洗濯機の裏に落としてしまったので、新しいものを探しているときにスーパーで見つけた「フラガール カラートリートメント」。たまたまキャンペーン中で毛染め用ブラシと手袋がセットになっていて、ネットで調べてみると口コミ評価も高かったので、衝動買いしてしまった。
私が買った色は「ダークブラウン」。
シャンプー前の乾いた髪に塗ってシャワーキャップをして1時間放置してからシャンプーで洗い流したところ、自分でするトリートメントでの毛染め史上最高の仕上がりとなった。30分で試してみたところ、染まり具合が弱く色落ちも早い気がしたので、放置時間は1時間ぐらいにした方が良いのかもしれない。
若干薬剤っぽい臭いがするものの、刺激があるほどではなく、敏感肌の私でも肌荒れも起こらなかったので、おすすめできる。
レフィーネのナチュラルカラートリートメント
友人が使っているのを知って試してみたことがあるのがレフィーネのナチュラルカラートリートメント。最初は使い方が下手であまり染まらず続かなかったが、コツがわかると染まるので、結構良い。
染まり具合は本記事で紹介しているその他のものと比べると劣る気がするが、その分気軽に手で触れるところや、匂いも比較的良いところが気に入っている。
レフィーネには「ヘッドスパトリートメントカラー」というヘッドスパ気分が味わえる商品もあるが、こちらは以前試したときのにおいがあまり好きではなく、今では使っていない。口コミを見ると改良を重ねているようなので、もしかしたらにおいも染まり具合も今では良くなっている可能性がある。
さらにレフィーネには「リタッチカバー」というピンポイントで使える携帯可能なタイプのものもあるので最近買ってみたのだが、こちらはまだ試したことがない。これは洗髪の際とかではなく、外出前などに気になる部分に塗って乾かしてそのまま外出ができる、というような使い方をするためのものらしい。私は根元がうまく染まらなかったときにこれでちょこっと染めるのに使えるかなと思って買ってみた次第である。
【HANAオーガニック(HANAorganic)】カラーコンディショナー
【HANAオーガニック(HANAorganic)】カラーコンディショナーは2020年10月に発売したばかりの新商品!
その特徴は販売サイトから引用すると以下の通り。
オーガニックハーブや天然の植物オイルで髪と頭皮をいたわりながら、メイクのようにやさしいカラー成分で誰でも簡単に髪が染められるカラーコンディショナー。使用するごとに少しずつ髪が色づき、植物由来のコンディショニング効果で指通りのよい艷やかな髪に仕上がります。ダマスクばらと花精油の香りで、髪染め時間も心地よくお過ごしいただけます。
多くの白髪染めやヘアカラーで使われている髪や頭皮への負担の大きい過酸化水素やジアミン系カラーは用いず、メイクのように髪に付着して白髪を目だなくするHC染料と塩基性染料を組み合わせて配合しました。平均3~4回の使用で白髪が目立たなくなり、万が一肌に付着しても石けんで落とせるので安心してご利用いただけます。
リンク先の「全成分」という所をクリックすると原材料の由来と配合目的と原産国まで確認できるところも素晴らしい。
実際に使ってみた感想は以下の通り。
・一時間放置で試したところ、かなりよく染まった。私はもみあげのところに硬くて染まりにくい白髪があって、それがちゃんと染まるかでカラーリングの効果を見極めているのだが、そこも少し染まっていたのでかなり優秀な商品だと思う。「フラガール カラートリートメント」ほどではないが「レフィーネのナチュラルカラートリートメント」よりはよく染まる、といったところか。
・ペーストは柔らか目で塗りやすい。もう少しかための方が染まりにくい部分の髪の表面にもしっかりと塗れるので良いかもしれない。
・エッセンシャルオイルの香りがして好みは分かれるかもしれないが天然製油の香りなので自分にとっては悪くはない匂い。美容室で洗髪してもらった後に首の下にエッセンシャルオイルを数滴垂らした熱いタオルを入れてくれるが、あのときに漂う匂いと同じ(=リラックスした極上の環境を思い出す香り)だとも言える。
・使用後に肌が若干赤くなったような気がして少しびっくりしたが原材料に「エタノール」と書いてあったので納得。私はアルコールに弱いので仕方がない。その後肌荒れなどは生じていない。
・価格は「フラガール カラートリートメント」より若干高い気がするが、定期便価格や初回お試し価格やポイントでの還元などのサービスも用意されているので、そこまで高い感じはしない。
以上より「フラガール カラートリートメント」が肌に合わなさそうなので試してみたい人や、天然製油の香りに包まれて良い気分でカラーリングをしたい人におすすめだ。
和漢カラー
和漢カラーは小麦粉とコーンスターチとハーブ(ヘナ以外)とを使ったカラーだが、過ホウ酸ナトリウムとジアミンとが少量含まれている。通常のカラーほどの害は無さそうだが、やはり使用前のパッチテストは必須と思われる。
最初は美容室ですすめられて試した和漢カラー。その効果はヘナカラーに近いが、美容室で施術してもらうと結構高価なので、通販でカラーを買って自分でできないか調べたところ買えることがわかり、注文したことがある。
においもヘナのような薬草っぽいにおいがあまりせず、どちらかというと化学薬品っぽい臭いが少しする程度である。
弱点を挙げるとすれば、小麦粉を使っているためダニアレルギーの人は、購入した粉末を冷蔵庫に保管する必要があるかもしれないことである。小麦粉はダニの大好物であるため一度開封したものを室温で長期保存するのは危険な気がする。(とかいいつつ何年も前に買ったものを常温保存のまま使っていた私・・・。)
なお、こちらもヘナと同様に粉を自分でお湯で溶く必要がある。
天然成分主体のヘアカラーでの毛染めを成功させるコツ
ここでは肌に優しめのカラーリングを紹介しているが、普通のカラーと比べると、染まり具合が弱い点は否めない。それでも上手に染めるコツは以下の二点にあると思っている。
1)必ず髪を濡らす前の乾いた髪にカラーをけちらずたっぷり塗る。
2)時間もけちらずたっぷり待つ。
1)については、例えばヘナカラーや和漢カラーなら、粉末を溶くためのお湯はなるべく少なくして、できるだけ濃いめのペーストを作ることに成功の鍵があるように思う。お湯が少なすぎると伸びが悪く塗りにくいため、最低限の伸びが確保できる量というのを見極める必要がある。パッケージに書いてある量よりは少なくした方が素人は成功しやすいと思う。そして、ペーストやトリートメントを髪に塗るときは、髪の毛が見えなくなるぐらいにたっぷりと塗りたくることが大切である。特に根元の固く短く元気な白髪を染めるためには、指を使って白髪の全面をつまむようにしてペーストをつけて、さらに上から白髪を生き埋めにする勢いで塗りつけるのだ。乾いた髪に塗る理由は、濡れているとせっかくの濃いペーストが髪表面の水分で薄まり色素の濃度が激減してしまうと考えられるからである。塗布には、できればカラー用のくしとブラシを使うことをおすすめする。私は下のリンク先にあるようなブラシとくしが合体したものを使っている。まずは、くしを使って髪の根元からペーストをたっぷり広げたら、仕上げにブラシでペーストを上からべっとり被せる感じで。
2)待ち時間は作業を開始してから計測するのではなく、全てを塗り終わってから計測し始めて最低でも30分は待った方がよい。できればシャワーキャップもお忘れなく!なお、シャワーキャップの上からドライヤーで熱風をあてて温めるとさらに効果が出ると書いてある記事も見かけたことがあり、試してみたこともあるが、自分には違いがあまりよくわからなかった。
まとめ
自宅でのヘアカラーは手間も時間もかかるため、美容室で施術してもらった方がお得とも言えるが、新型コロナウィルス流行や首の怪我などの事情がある場合は仕方がない。本記事をきっかけに自宅でのヘアカラーを少しでも楽しんでいただければ幸いである。
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