敏感肌でも荒れないプチプラの口紅/リップ探し

本ブログの作者は敏感肌持ち。口紅も自分の唇に合うものが少なく、塗ると皮が剥けてボロボロになってしまう製品が多い。

敏感肌用に開発された高価な化粧品を買えば済む話なのかもしれない。だが、せっかく高価な化粧品を買ったのに肌に合わないという悲劇は避けたい。また、消耗品はできるだけ安い方が助かる。

そんな風に考える私の唇でも荒れないプチプラの口紅またはリップを最近いくつか発見したので本記事で紹介したい。

なお、私の場合、紫外線吸収剤も肌が荒れる原因になるようなので、紫外線吸収剤無添加の製品のみを試用の対象としている。

人によりアレルゲンとなる成分は異なるので私に合う製品が万人向けの商品とは限らない。それでも本記事が、プチプラの荒れない口紅やリップをお探しの方の参考に少しでもなれば幸いである。

ロート製薬のピンク系のクレヨン型リップは荒れなかった

ある日、スーパーで700円ぐらいで買えるロート製薬の 「口紅級に発色するクレヨン型の色つきリップ」 である「メンソレータム リップベビークレヨン デュアルカラー ロゼピンク×ライトプラム」(以下、荒れないピンク系リップ)をだめもとで試してみたところ口紅が荒れなかった。

リップなのに発色が良く色が落ちにくく口紅として使えると思えたところも魅力だった。

下の写真で上側に写っているのがそれ。

DUALCOLORと書いてあるように二色タイプでお得で使いやすかったのだが残念ながら今は販売されていない。使い切ってしまったのでうろ覚えだが二色は同系色で片方が光沢タイプでもう片方がマットタイプだったと思う。色は両方とも 少しベージュがかった濃い目のピンクで私にとって理想の色だった。

同じシリーズでも赤系のクレヨン型リップは荒れた

後日、ベージュがかった赤系のものも欲しくなり、ロート製薬の「リップベビークレヨン リップ&アイ ビターボルドー」(以下、荒れる赤系リップ)を買ってみたのだが、こちらだと唇の皮がかなり剥けてしまった。上の写真で下側に写っているのがそれである。

荒れないピンク系リップと荒れる赤系リップの成分は?

「そうか、私は赤っぽい口紅に使われる成分に弱いのかもしれない。荒れないピンク系リップには含まれず荒れる赤系リップには含まれる成分がアレルゲンに違いない。」と考え、両者の成分を調べてみた。

荒れないピンク系リップの全成分

リンゴ酸ジイソステアリル、マカデミア種子油、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビス(ベヘニル/イソステアリル/フィトステリル)、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、ポリエチレン、ジメチコン、セレシン、セイヨウハッカ油(ペパーミントオイル)、マイクロクリスタリンワックス、DPG、メチルパラベン、トコフェロール、コメヌカロウ(ライスブランワックス)、水酸化Al、マイカ、酸化チタン、酸化鉄、赤202、黄4

ロート製薬お客様センターに問い合わせて入手した情報

荒れる赤系リップの全成分

(荒れないピンク系リップに無くて荒れる赤系リップに有る成分は太字にしてある。)

脂肪酸(C10-30)(コレステロール/ラノステロール)エステルズヤシ油脂肪酸エチルヘキシル、ポリエチレン、ポリブテントリイソステアリンクエン酸トリイソステアリル、リンゴ酸ジイソステアリル、マイクロクリスタリンワックス、ビスジグリセリルポリアシルアジペート-2テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、コメヌカロウ(ライスブランワックス)、セイヨウハッカ油(ペパーミントオイル)、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2ペンチレングリコール、酸化チタン、酸化鉄、酸化スズシリカ、マイカ、ホウケイ酸(Ca/Al)青2赤104(1)

ロート製薬HPより引用

荒れないピンク系リップに無くて荒れる赤系リップに有る成分

上記太字で示した荒れないピンク系リップに無くて荒れる赤系リップに有る成分は下記の14種である。 なお、 「」内の説明はコープ化粧品のHPから、『』内の説明は日本オーガニックコスメ協会のHPから引用している。

(1)脂肪酸(C10-30)(コレステロール/ラノステロール)エステルズ:「羊毛由来の油脂を精製したもので、密着性と保湿性に優れているため、皮膚や頭髪の保護剤として配合されます。」

(2)ヤシ油脂肪酸エチルヘキシル:『エモリエント剤、油剤』

(3)ポリブテン:「炭化水素。主に唇へのつや感をだすために使用されている。」

(4)トリイソステアリン:「イソステアリン酸とグリセリンからなるトリエステルです。肌をなめらかにし、潤いを保つ働きがあります。」

(5)クエン酸トリイソステアリル:『保護剤、油剤』

(6)ビスジグリセリルポリアシルアジペート-2:『エモリエント剤、油剤』

(7)テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル:「糖アルコールの一種であるペンタエリスリトールと脂肪酸の2-エチルヘキサン酸から得られる油性成分です。保湿や使用感改善の目的で使用されます。」

(8)トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2:「天然油脂由来の脂肪酸であるステアリン酸とグリセリンから作られる物質。肌をなめらかにし、乾燥などから保護する作用があります。」

(9)ペンチレングリコール:「二価(OH基が2つある)のアルコールで保湿作用、エモリエント作用があります。また、抗菌効果が非常に高く、防腐剤を低減した製品などに配合されます。」

(10)酸化スズ:「スズの酸化物です。無機顔料として使用されるほかマイカなどの表面被覆剤としても使用されます。」

(11)シリカ:「鉱物の石英の成分です。二酸化ケイ素ともいいます。微細構造のあるシリカゲルは吸着性が高いという性質があります。微粉末状のシリカは滑剤、増粘剤、紫外線散乱剤などとして用いられます。微粒子酸化チタンの表面処理剤として使用される場合があり、乳化の安定を高めます。」

(12)ホウケイ酸(Ca/Al):「ホウケイ酸のカルシウムとアルミニウム塩からなる非晶体で、着色剤や賦色剤として用いられます。」

(13)青2:タール色素(有機合成色素)

(14)赤104(1):タール色素(有機合成色素)

上記説明を考慮すると (1)~(9)の成分はリップの物性に必要な成分であるように思われる。(10)~(14)は口紅の色や光沢を含む見た目を良くするために必要な成分のようだ。

独断と偏見により、これらの中で、アレルギーを引き起こし易そうな成分は上で太字で示した(9)ペンチレングリコール、(10)酸化スズ、(13)青2、および(14)赤104(1)、ではないかと考えた。

唇が荒れる原因として最も怪しいのは酸化スズと考えた

金属アレルギーのテストは受けたことがないが、アクセサリーの金属にかぶれる私は、ある種の金属に対してアレルギーがあると思っている。そこで、上記 (9)、(10)、(13)、および(14) の中で最も私の肌に合わないと疑われる成分は(10)の酸化スズだと考えた。よって、次に試すのは酸化スズが添加されていない製品にした。

酸化スズを避けて次に試したロート製薬のリップ2種は荒れにくかった

このときロート製薬の同じシリーズのリップの中で酸化スズが含まれていないものは下記(A)および(B)のみだった。

これらを次に試したところ、いずれを利用しても唇の皮はあまり剥けなかった。あまり剥けなかった、というのは、それまでの荒れるリップと比較すると格段に良いが、唇の皮が全く剥けないわけではない、ということである。一応使えなくはないレベルなので捨てずに使うことにした。酸化スズが入っていなくても少し皮が剥けるということはアレルゲンとなっているのは実は酸化スズではない可能性も少しはあるし、酸化スズが主なアレルゲンである場合、アレルゲンは酸化スズだけではないことになる。

荒れにくいリップ(A):メンソレータム リップベビー クレヨン(ムーディーピンク)

色はもう少し濃いピンクの方が良いのだが、酸化スズを避けるとなるとピンク系にはあまり選択肢が無くこれになってしまった。

メンソレータム リップベビー クレヨン(ムーディーピンク)の全成分

(荒れないピンク系リップには無く荒れる赤系リップには有る成分と同じものは斜体太字にしてあり、本製品にしか含まれない成分には下線を付けてある。)

脂肪酸(C10-30)(コレステリル/ラノステリル)ヤシ油脂肪酸エチルヘキシル、ポリエチレン、リンゴ酸ジイソステアリル、ポリブテントリイソステアリンクエン酸トリイソステアリル、マイクロクリスタリンワックス、ビスジグリセリルポリアシルアジペート-2テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、コメヌカロウ(ライスブラウンワックス)、ペンチレングリコール、セイヨウハッカ油(ペパーミントオイル)、酸化チタン、青2赤3赤218赤221

ロート製薬HPより引用

荒れにくいリップ(B):メンソレータム リップベビー クレヨン(ドラマティックレッド)

ロート製薬HPには「女っぷりの上がる赤リップ」と書いてあるし、実際の容器(?)の色も真っ赤なので、「いくら流行している(?)とはいえ、真っ赤は自分には似合わなそうだなぁ・・・。でも最悪「ムーディピンク」と重ねて使えばいいか。ブログでも報告したいし。」と思い、買った「ドラマティックレッド」。でも実際の色は、オレンジがかった赤で、「クレヨン」の先の見た目は理想のベージュがかった赤系リップ。実際に唇に付けてみると、色は若干明るめになり、赤みのあるオレンジ系のリップ、という感じ。全然派手ではなく比較的使いやすい色だ。ただ、真っ赤な色を求めている人には物足りないだろう。

メンソレータム リップベビー クレヨン(ドラマティックレッド)の全成分

(荒れないピンク系リップには無く荒れる赤系リップには有る成分と同じものは斜体太字にしてあり、本製品にしか含まれない成分には下線を付けてある。)

脂肪酸(C10-30)(コレステリル/ラノステリル)ヤシ油脂肪酸エチルヘキシル、ポリエチレン、ポリブテントリイソステアリンクエン酸トリイソステアリル、リンゴ酸ジイソステアリル、マイクロクリスタリンワックス、ビスジグリセリルポリアシルアジペート-2テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、コメヌカロウ(ライスブラウンワックス)、ペンチレングリコール、セイヨウハッカ油(ペパーミントオイル)、マイカ、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2、酸化鉄、赤104(1)赤201青2

ロート製薬HPより引用

よって、荒れにくい口紅(上記(A)の「ドラマティックレッド」と、上記(B)の「ムーディピンク」と、「荒れないピンク系リップ」)と、に含まれない成分であって「荒れる赤系リップ」にしか含まれていない成分は 酸化スズ、シリカ、ホウケイ酸(Ca/Al) の3種である。

最悪のアレルゲンかもしれない成分はこの3種に絞れてきており、やはり酸化スズが極悪犯人である可能性が高いと考える。ただし、若干荒れた上記(A)および(B)にしか含まれない下線付きの成分はいずれもタール色素であり、これらも若干の荒れを引き起こしている可能性がある。また上記の (9)ペンチレングリコール、(10)酸化スズ、(13)青2、および(14)赤104(1) 、も若干荒れた上記(A)および/または(B)に含まれるので容疑が晴れたわけではない。

無印良品のリップライナーやリップスティックも良さそう

木軸リップライナー ローズ

最近無印良品の店頭で目に留まった木軸リップライナーのローズ色。良さそうな色だったし酸化スズが成分に含まれておらず紫外線吸収剤フリーという表示も付いていてワンコインで買えるので試してみたところ全く荒れなかった。色も私の好みで最強かもしれない。

木軸リップライナー ローズ の全成分

テトラ(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル、ヒマワリ種子油、キャンデリラロウ、スクワラン、コメヌカロウ、キャンデリラロウエキス、キャンデリラロウエステルズ、カミツレ花エキス、ホホバ種子油、シア脂、アンズ核油、ヒアルロン酸Na、カルナウバロウ、ミツロウ、トコフェロール、ミリスチン酸オクチルドデシル、シリカ、(+/-)水酸化Al、マイカ、酸化チタン、酸化鉄、赤202、黄4

無印良品HPより引用

リップスティック ローズ

今のところ上記のリップライナーで唇の縁取りだけでなく塗りつぶしもしちゃう、という使い方で十分満足しているが、次は無印良品の口紅も試してみたいと思う。紫外線吸収剤フリーという表示はないがUVカット表示がないし、下記成分について全て検索した結果、紫外線吸収剤は使用されていないと考えている。もちろん酸化スズは含まれない。

リップスティック ローズ の全成分

トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2、リンゴ酸ジイソステアリル、トリエチルヘキサノイン、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ポリエチレン、水添ポリイソブテン、マカデミア種子油、カミツレ花エキス、ホホバ種子油、シア脂、アンズ核油、ヒアルロン酸Na、トコフェロール、シリカ、ミリスチン酸オクチルドデシル、(+/-)水酸化Al、酸化チタン、黄4、酸化鉄、赤202

無印良品HPより引用

引き続き紫外線吸収剤無添加の荒れないピンクベージュ系のリップ/口紅を探索中

他社製品の安価なリップや口紅も見てはいるがUVカット機能付きの物が多いので紫外線吸収剤が入っていたら嫌だなと思って試せずにいる。これまでのところピンクベージュ系の色が一番自分には使いやすく、酸化スズが使われていない製品が良さそうであると考えている。

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