水いぼを市販の塗り薬で治療できるか試してみた結果

プールの時期になるとお子さんの水いぼに悩まされる方がいらっしゃると思う。私もそうだった。

水いぼはプールの水を介しての感染はないそうだが、肌が直接患部に触れることで感染したり、プールで使うビート板を介して感染したりすることが多いらしい。

皮膚科での水いぼ治療

皮膚科に行って「水いぼ」と診断されると大抵は、水いぼをピンセットでつまみとる、という見ているだけでも辛く恐ろしい作業を複数回にわたる通院で繰り返してもらわなくてはならない。しかも除去したと思っても取り残しがあったり別の場所に感染して水イボの数が増えていたり、で、終わりが見えないことが多い。

この苦痛を伴う治療を嫌がる子どもを何度も説得して病院に連れていくのは大変だし、泣き叫んで痛がる本人を見守るのも正直辛い・・・。激痛を軽減するための麻酔テープも毎回前もって貼らなくてはならないし、貼っても大した効果は無かったりする。患部によっては、傷跡で悩むことにもなりそうだ。水いぼ治療のために皮膚科に通っていたときのことを思い出すだけで、ため息が出てしまう。

水いぼは治療した方がいいのか

水いぼは免疫がつくまでの1~2年ぐらいで自然治癒するそうだ。また、大人はみんな免疫があるので子どもからうつされることはないらしい。とはいえ、保育園によっては水いぼがある間はプールに入れてもらえなかったりする。また、身体のあちこちに出来てしまうと、お友達にもうつしてしまう可能性が高くなるので早く治るものなら治ってほしいと思う方も多いだろう。痒みが出ることもあるので、かきこわしてしまって感染がひろがったり別の皮膚トラブルに発展したりする恐れがあるのも自然治癒を待てない理由になるかもしれない。

紫雲膏という軟膏

辛い水いぼ治療期間中、他の治療法はないか検索してみたところ、紫雲膏という漢方の軟膏が効いた、という情報を発見したので早速薬局まで走って買いに行った。すぐに試したところ、これが我が子には見事に効いて、本当に助かったという経験がある。

値段も最小サイズなら1000円しないし、皮膚科に費やす長~~~い時間を考えたら安い。いくら子供の医療費や薬代が自己負担ゼロでも「時は金なり」。この薬のおかげで免れた我が子の苦痛と倹約できた時間を考えると涙が出るぐらい感謝している。当時の我が子風に言うと「この薬、マジ、神ってんじゃね~の?」である。

上記リンクのクラシエHPでは、「紫雲膏」についてこう説明されている。

紫雲膏(シウンコウ)は、江戸末期の名医・華岡青洲(ハナオカセイシュウ)の創方で、「外科正宗(ゲカセイソウ)」に収載されている「潤肌膏(ジュンキコウ)」に豚脂を加えた漢方の外用薬です。
有効成分シコニン、アセチルシコニンなどを含有しているシコンには、解毒、抗菌、抗炎症作用があります。とくに肉芽形成を促進しますので、患部の治癒を早め、皮膚をなめらかにします。低刺激性の軟膏として、やけどや外傷などに効果があります。

水いぼへの紫雲膏の実際の使い方

うちでは、イソジン液体とイソジン軟膏(両者とも傷の消毒用)と紫雲膏との併用で治った、という個人のブログの記事を参考に、とにかく早く治したかったので、この3種を併用した。下記の老人性イボへの驚異的な効果を考えると紫雲膏単独でも十分いけそうな気がするし、実際にそれだけで治された方の体験談も見かける。我が子の場合は数日で効果がわかるほどの変化が見られたので、治ってきたらイソジン系を省略するなどして薬の種類を減らしたりもした。

具体的には、入浴後に上記の順番で患部に多めに塗ってから新しい絆創膏を貼って寝て、翌日はそれを貼ったまま過ごして入浴前にはがす、を毎日繰り返した。いずれも綿棒を使って塗ると楽である。もちろん入浴の際に患部も普通に洗う。紫雲膏の量は、絆創膏からはみ出さない程度にたっぷり。

より具体的な使い方はこちらの通り。

(1)綿棒の一方側にまず液体のイソジンをたっぷり染み込ませて、患部にちょんちょんと塗る。

(2)綿棒の反対側にイソジンの軟膏をつけて、患部にさらに塗る。

(3)絆創膏の裏のガーゼの部分に、チューブの先から少し出した紫雲膏を押し付けることで紫雲膏を絆創膏に付着させたら、それをそのまま患部に貼り付ける。

このやり方だと自分も薬も患部に触れずに衛生的に処理ができて、綿棒も1回につき1本で済む♪

あと、忘れちゃいけないのが、真っ赤(ピンク?)な色がにじみ出ている絆創膏を見て保育園などの先生がビックリしないように、連絡帳に事情を説明しておくこと。連絡帳に書いた上で、さらに朝の引き渡しのときに先生に説明したら、そんな便利な薬があるんですか、と先生がビックリしていた。

イソジンの方も単独でもそれなりに効果はあるようだ(3種のうち、どれが一番効いているのかを実験的に調べる余裕はなかった・・・)。

それから、当時から数年たっているので、その間に、皮膚科でもイソジンや紫雲膏の効果を認めているところが増えてきてはいるようだ。検索すると以前よりも情報が増えているように思う。ネットで個人の体験を共有してくださっている方々のおかげもありそうだ。

皮膚科での切除がデフォルトではなくなる日も近いかもしれない。そして保育園の先生に絆創膏の色を見られてもビックリされなくなる日がくるかもしれない?!

紫雲膏の知名度はなぜ低いのか

こんなにすごい薬があるのに、(1)なぜ皮膚科で処方してくれないのか、(2)なぜあまり普及していないのか、と実は不思議に思っている。

(1)については保険適用外の薬であることと皮膚科での認知度が高くないことが一因かもしれない。ここは薬のメーカーさんに頑張ってもらいたいところである。

(2)については、(a)この薬の色と、(b)特有のにおい、による使い勝手の悪さに原因があるのではないかと思っている。

(a)については、どぎつい赤色で油分を含む軟膏なので衣類や寝具に付着すると赤色の汚れが落ちにくそうではある。うちでは絆創膏を上から貼り付けるという使い方をしていたので、軟膏が他のものに付着することはなかったのだが。

(b)については、ハッキリ言って臭い(!)。汗臭いというか動物臭がする、というか。でもまぁ成分由来のものなんだろうなと想像できるし、幼児の園生活や小学校低学年の学校生活で漂っている分には許される程度の臭いではないかと思う(^^;)。

それでもあのおそろしい水イボ治療が不要になった紫雲膏は我が家にとっては本当に救世主だった。肌が弱い方は要注意だが、お子さんが水いぼと診断され、その治療のための通院で悩んでいる方は紫雲膏の使用について検討してみてはいかがだろうか。

水いぼ以外の紫雲膏のその他の用途

友人いわく、火傷に使うと、火傷のあとが残らずきれいに治るとのことだし、効能は他にもいろいろあるので、あまっても用途はありそうだ。

実際に、後日、老人性のイボも取れるという書き込みも見かけたため、自分の顔に出来て気になっていたイボ(立体的なシミ?)に半信半疑で使用したところ、このイボも確かに消えた。具体的には、就寝前にイボに塗ってガーゼなどを固定するためのテープ(肌に優しいタイプ)を上から貼り付け、朝にはテープを剥がすという使い方をした。顔だったので、やはり臭いはしたし、おそるおそるだったが・・・。こちらのイボ自体は1週間もかからない程度で消えた。

こんなに素晴らしい美容効果もあるかもしれない薬をなぜ世間は放っておくのだろう、とも思うが、やはりあの臭いは強烈だし、常用すればアレルギー症状を引き起こす可能性もゼロではないため、私も自分に無数にある老人性イボ全滅のためには使用する勇気がない。肌が弱いのでテープや絆創膏でもかぶれてしまうし・・・。

注意点

いずれにしても以上はあくまでも医師でも製薬会社の研究員でも薬剤師でもない個人の経験に基づく感想である。使用される際は、パッチテストなどでアレルギー反応が出ないかご確認の上、お試しいただくことが重要である。

あと、水いぼでないものに上記の薬を使っても効くかどうかは全くわからないので、まずは皮膚科で水いぼであると診断してもらってから試すことが重要である。

それと、うちの場合、2回の切除治療を受けた後に薬を使い始めたので、水いぼが縮小され、かつ薬が患部に浸透しやすくなっていたため、薬で治りやすかった可能性もある。つまり、大きな水いぼは先に皮膚科で取ってもらって、その後、お子さんが治療に通うことを嫌がったら薬を試す、という流れにすると治癒しやすい可能性があると思う。最初から苦痛を伴う治療は避けたいという場合は、水いぼと診断されたらその場で薬の使用について皮膚科医に相談してみるのが良いかもしれない。そのときの反応で先生が水いぼについてどれだけ情報を仕入れているかもわかるような気がする。

どうか皆様のお子さまの水いぼの悩みが解決しますように☆

子どもの肌トラブル防止には保湿が重要。別記事「敏感肌におすすめのプチプラ保湿クリーム&ボディローション」も参考になれば幸いである。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください